昔中国輸入セミナー懇親会の参加者同士で、カッピング吸い玉の商品に関して話題になりました。
私も一参加者でしたけど、聞かれたので即答で「認証なしで輸入してはいけないと思います。」答えました。
女性の方でしたがさっと顔色が変わり少し怒り気味で、そんなはずはないと仰られました。
売れると思いつき、せっかく見つけた商品あきらめきれなかったのか、噛みつくように目の色変えて反論されたことを覚えてます。
風の噂で聞いた話によると、大量に入れて全部没収され大損したと聞きました。
まぁ商品の大損だけで済んだからよかったですね
無認証無許可輸入でトラブルが発生すると刑事罰や損害賠償で取り返しがつかないことになります。
そうなる前に、法規制の重要性を認識して中国輸入に取り組むことが重要だと思います。
認証手続きは面倒で費用も掛かるため初心者の方は手を出しにくいですが、逆にもし認証をとって販売すれば、大きな参入障壁となると言う事です。
中国輸入ビジネスを始めるにあたって、こんな疑問をお持ちの方も多いのではないかと思います。
中国輸入は、魅力的な商品を安く仕入れることができるため、副業や事業拡大のチャンスとして注目されています。しかし、利益を追求するばかりに、法律を軽視してしまうと、大きな損失やトラブルに繋がってしまいます。
そこで今回は、中国輸入ビジネスを始めるにあたって必ず知っておくべき法律について解説していきます。PSEマークに関する法律はもちろん、食品衛生法、薬機法など、幅広い関連法規について、わかりやすく説明します。この記事を読めば、法律リスクを理解した上で、安全に安心して中国輸入ビジネスを進めることができるようになります。
中国輸入ビジネスの法的規制についても、説明します。
中国輸入ビジネスにおける法規制の重要性
「法律なんか関係ない、売れて儲かればいいんだ!」
そう思っている人もいるかもしれません。しかし、法律は、私たちが安心してビジネス活動を行えるためのルールであり、それを守らないと、事業が立ち行かなくなってしまう可能性も十分にあります。
中国輸入ビジネスにおいても、法律を守ることが非常に重要です。法律違反を犯すと、以下のようなリスクがあります。
- 商品没収
- 罰金
- 営業停止
- 刑事罰
- ブランドイメージの失墜
最悪の場合、事業そのものを諦めなければいけなくなるケースもあります。法律違反は、自分だけでなく、周りの人にも多大な迷惑をかける可能性があることを、しっかり認識しておきましょう。
逆に言えば、法律を守ってビジネスを行っていれば、安心して事業を進めることができます。お客様からの信頼を得ることができ、長期的な安定収入も見込めるでしょう。中国輸入ビジネスを成功させるためには、法律知識をしっかり身につけて、リスクを最小限に抑えながら、安全にビジネスを進めることが大切です。
中国輸入ビジネスの法的責任とリスク管理
1. 法的責任
中国からの無許可・無認証での商品輸入は違法行為
特定の中国製品には日本での輸入時に許可や認証が必要
日中間の貿易規制を無視した輸入は法律違反
2. 刑事罰の可能性
関税法違反:懲役刑や罰金刑(中国からの密輸や虚偽申告など)
製造物責任法違反:懲役刑や罰金刑(中国製品の安全性に問題がある場合)
消費生活用製品安全法違反:懲役刑や罰金刑(中国製品が日本の安全基準を満たさない場合)
電気用品安全法違反:懲役刑や罰金刑(中国製電気製品のPSEマーク未取得など)
刑罰の内容は違反内容と事故の重大性による
3. 事故発生時の追加的責任
業務上過失致死傷罪:中国製品による重大な人身事故の場合
詐欺罪:中国製品の安全性を偽って販売した場合
4. 民事責任
中国製品による被害者からの損害賠償請求の可能性
5. 社会的影響
中国輸入ビジネスを行う会社や個人の信用失墜
日中間の取引停止
中国製品に対する消費者の不信感増大
メディアでの批判(特に製品の品質や安全性に関して)
中国輸入で特に注意すべき法律
中国輸入で特に注意すべき法律は、たくさんあります。ここでは、代表的な法律について、詳しく解説していきます。
電気用品安全法
電気用品安全法は、PSEマークの表示義務など、電気用品の安全性を確保するための法律です。電気用品安全法の対象となるのは、PSEマークの表示が義務付けられている電気用品と同じです。
電気用品安全法では、PSEマークの表示義務の他に、以下の義務付けられています。
- 製造事業者による安全性の確保:製造事業者は、電気用品が安全基準を満たしていることを確認する義務があります。
- 販売事業者による安全性の確保:販売事業者は、安全性の確保されていない電気用品を販売しないように、注意する義務があります。
電気用品安全法違反は、商品没収や罰金などの罰則が科せられます。また、消費者からのクレームや訴訟に繋がってしまう可能性もあります。電気用品を輸入する際には、電気用品安全法を遵守し、安全性の確保に万全を期すことが重要です。
PSEマークはひし形と丸形に分類されます。
種類 | 説明 |
---|---|
特定電気用品 ひし形 | 人身や家屋に危害を及ぼすおそれがあるため、安全性の確保が特に重要とされている電気用品 |
特定電気用品以外の電気用品 丸形 | 特定電気用品ほど危険性が高くないものの、一定の安全基準を満たす必要があるとされている電気用品 モバイルバッテリーなど |
PSEマークの表示が義務付けられている電気用品を輸入する際には、以下のいずれかの方法でPSEマークを取得する必要があります。
- 製造事業者による自社検査:製造事業者が、自社で検査を行い、PSEマークを表示する。
- 登録検査機関による検査:登録検査機関に検査を依頼し、合格すればPSEマークを表示する。
PSEマークを取得せずに電気用品を販売すると、法律違反となり、商品没収や罰金などの罰則が科せられます。また、PSEマークを取得していない製品は、消費者の安全を脅かす可能性もあり、ブランドイメージの失墜にも繋がる可能性があります。
PSEマークを取得する際には、経済産業省のウェブサイトなどで、最新の情報を確認することが重要です。また、必要に応じて、専門機関に相談することも検討しましょう。
電波法
電波法は、電波の利用を規制し、電波による障害や混乱を防ぐための法律です。電波法の対象となるのは、無線通信を行う機器などです。中国から輸入する無線通信機器は、電波法の規制に適合している必要があります。
電波法では、無線通信機器の技術基準が定められており、この基準を満たしていない機器は、販売や使用が禁止されています。また、電波法違反は、商品没収や罰金などの罰則が科せられます。
中国から輸入する無線通信機器は、必ず電波法の規制に適合しているかを確認しましょう。電波法に関する情報は、総務省のウェブサイトなどで確認できます。
おもちゃのトランシーバーなどは要注意です。
Bluetoothと電波法の関係:
- Bluetoothも電波を使用する技術であるため、電波法の規制対象となります。
- Bluetooth機器を日本国内で使用する場合、電波法に基づく技術基準適合証明(いわゆる技適マーク)が必要です。
したがって、電波法とBluetoothは別のものですが、Bluetoothを含む無線通信技術は電波法によって規制されています。
技適マークのQ&A
知っておきたい!その他の中国輸入関連法規
PSEマークに関する法律以外にも、中国輸入ビジネスを行う上で知っておくべき法律はたくさんあります。ここでは、代表的な法律をいくつか紹介します。
食品衛生法
食品衛生法は、食品の安全性を確保するための法律です。食品衛生法では、食品の製造・加工・販売・輸入などに関する様々な基準が定められています。食品を輸入する際には、食品衛生法の基準を満たしていることを確認する必要があります。
食品衛生法違反は、商品没収や罰金などの罰則が科せられます。また、消費者からのクレームや訴訟に繋がる可能性もあります。食品を輸入する際には、食品衛生法を遵守し、安全性の確保に万全を期すことが重要です。
薬機法
薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)は、医薬品や医療機器などの品質、有効性、安全性に関する法律です。薬機法では、医薬品や医療機器などの製造・販売・輸入などに関する様々な基準が定められています。医薬品や医療機器を輸入する際には、薬機法の基準を満たしていることを確認する必要があります。
薬機法違反は、商品没収や罰金などの罰則が科せられます。また、消費者からのクレームや訴訟に繋がってしまう可能性もあります。医薬品や医療機器を輸入する際には、薬機法を遵守し、安全性の確保に万全を期すことが重要です。
関税法
関税法は、輸入品に対して関税を課すための法律です。関税法では、商品ごとに税率が定められており、輸入する際には、関税を支払う必要があります。関税は、輸入した商品の価格や種類によって異なります。
関税を支払わないと、商品没収などの罰則が科せられます。また、関税率は、輸入する商品や国によって異なりますので、事前に確認しておくことが重要です。
関税に関する情報は、財務省のウェブサイトや税関のウェブサイトなどで確認できます。
商標法
商標法は、商標の登録や使用に関する法律です。商標とは、商品やサービスを識別するためのマークのことです。商標法では、商標の登録や使用に関する様々なルールが定められています。
商標法違反は、商品没収や罰金などの罰則が科せられます。また、ブランドイメージの失墜にも繋がる可能性があります。中国から輸入する商品が、他社の商標権を侵害していないか、事前に確認しておくことが重要です。
商標に関する情報は、特許庁のウェブサイトなどで確認できます。
特許法
特許法は、発明に関する権利を保護するための法律です。特許とは、発明に対して与えられる排他的な権利のことです。特許法では、特許の取得や使用に関する様々なルールが定められています。
特許法違反は、商品没収や罰金などの罰則が科せられます。また、ブランドイメージの失墜にも繋がる可能性があります。中国から輸入する商品が、他社の特許権を侵害していないか、事前に確認しておくことが重要です。
特許に関する情報は、特許庁のウェブサイトなどで確認できます。
【事例で解説】中国輸入で法規制違反を起こすとどうなる?
実際に、中国輸入で法規制違反を起こしてしまい事業をたたむことになった失敗事例をいくつかご紹介します。
事例1:PSEマーク未取得の電気用品の販売
Aさんは、中国からPSEマーク未取得の電気用品を輸入して、ネットショップで販売していました。しかし、AさんはPSEマークの表示義務について、十分な知識を持っていませんでした。そのため、PSEマークを取得せずに電気用品を販売し、消費者庁から商品没収と罰金の処分を受けました。
Aさんは、法律違反によって多額の損失を被っただけでなく、ブランドイメージも大きく失墜してしまいました。結果的に、ネットショップの運営を断念せざるを得ない状況に追い込まれてしまいました。
事例2:食品衛生法違反の食品の販売
Bさんは、中国から食品を輸入して販売していました。しかし、Bさんは、輸入した食品が食品衛生法の基準を満たしていないことを知っていました。それでも、利益を追求するために、基準を満たしていない食品を販売し続けました。しかし、Bさんの行為は消費者からの通報により発覚し、保健所から商品没収と罰金の処分を受けました。
Bさんは、法律違反によって事業が停止に追い込まれるだけでなく、消費者からの信頼を失ってしまいました。結果的に、ビジネスを再開することができず、多額の借金を抱えることになってしまいました。
事例3:商標権侵害の商品の販売
30年程前の話ですが、大阪のOさんは、中国からすそものと呼ばれる安価な医療を輸入し、販売してました。そのうち人気ブランドのロゴを入れた偽造品を輸入して販売していました。Oさんは、偽造品販売が法律違反であることを知っていましたが、利益率の高い偽造品に魅力を感じてしまい、販売し続けました。しかし、Oさんはブランド側から訴訟を起こされ、逮捕され、商品没収、営業停止、高額な損害賠償を支払うことになりました。
Oさんは、法律違反によって事業を完全に失うだけでなく、多額の借金を背負うことになってしまいました。また、Cさんの行為は社会的に大きな非難を浴び、二度とビジネスを始めることができなくなりました。
これらの事例からもわかるように、法律違反は、事業に大きな悪影響を及ぼします。中国輸入ビジネスを始める前に、必ず関連法規をしっかり理解し、遵守することが大切です。
リスク回避のための重要ポイント
- 中国輸入規制の確認
- 日本の対中国輸入規制を必ず確認 中国側の輸出規制も把握 必要な許可・認証の取得
- 規制対象の中国製品は日本の許可や認証を取得してから輸入 中国製品の品質証明書や検査報告書の入手 品質管理の徹底
- 代行業者や中国のサプライヤーとの緊密な連携 現地での品質検査の実施 商品の品質と安全性の確保(日本の基準に適合しているか確認) 専門家への相談
- 不明点は税関、経済産業省、中国輸入ビジネスの専門家に相談 日中貿易に詳しい弁護士やコンサルタントの活用 コンプライアンスの重視
- 短期的利益より長期的信頼性とコンプライアンスを重視 偽造品や模倣品の取り扱い防止
- PL保険の加入
中国輸入関連法規に関するよくある質問
中国輸入関連法規に関して、よくある質問をまとめました。
Q1. 中国輸入で個人輸入と商用輸入の違いは?
A1. 個人輸入とは、個人が自己の用に供するために輸入することです。商用輸入とは、事業として商品を輸入して販売することです。個人輸入の場合、商用輸入に比べて規制が緩い場合がありますが、商品によっては、関税や消費税がかかることがあります。また、商用輸入では、PSEマークの表示義務や食品衛生法などの規制対象となる場合があります。
Q2. PSEマークの表示義務は、どんな商品に適用されるの?
A2. PSEマークの表示義務は、電気用品安全法で定められています。PSEマークの表示義務がある電気用品は、特定電気用品と特定電気用品以外の電気用品に分けられます。特定電気用品は、人身や家屋に危害を及ぼすおそれがあるため、安全性の確保が特に重要とされている電気用品です。特定電気用品以外の電気用品は、特定電気用品ほど危険性が高くないものの、一定の安全基準を満たす必要があるとされている電気用品です。
Q3. 中国輸入で、法律違反をしてしまった場合、どうすればいいの?
A3. 法律違反をしてしまった場合は、まず、冷静に対処することが重要です。慌てずに、状況を把握し、弁護士などの専門家に相談しましょう。専門家から適切なアドバイスを受けることで、事態の悪化を防ぐことができます。
まとめ:中国輸入ビジネスを成功させるために
今回は、中国輸入ビジネスを行う上で知っておくべき法律について解説しました。中国輸入ビジネスは、大きな利益を生み出す可能性を秘めていますが、同時に、法律リスクも伴うことを忘れてはいけません。
中国輸入ビジネスを成功させるためには、法律知識をしっかり身につけて、リスクを最小限に抑えながら、安全にビジネスを進めることが大切です。この記事が、皆さんの中国輸入ビジネスの成功に役立てば幸いです。
「でも、法律のことって、よくわからないし…」
「不安だから、専門家に相談したい!」
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