桜が咲きましたね。
桜を見るたび思い出すのですが、大阪で商売をしていた頃、爆発的に売れていたのが急に売れなくなり、なにをやってもうまく行かず、もうどうしようもなくなりかけ、
毎日が不安で本当に苦しい時期を送っていました。
その時、住んでた家の近くにグランドがあって、そこは誰でも出入りできる場所でした。
長方形の形をしたグランドの周囲に桜の木がぐるりと植えてあり、その下にはベンチが置いてありました。
その頃の彼女が「そんな暗い顔ばかりせずに桜でも見たら心が和むよ、私弁当でも作るから花見に行こ」て言って、引きこもりかけてた俺を引っ張り出し、そのグランドへピクニックの様に弁当をもって桜を見に行きました。
ベンチに座ると、満開の桜の枝が目の前に迫ってきて、桜ってこんな綺麗やったんやて生まれて初めて思いました。
そして苦しい状況はいつか変わると思い直しました。
お花見には何度か行ってましたが、いつもお酒を飲んだりしてることや、寒い記憶しかなく、昼のポカポカした時にまじまじと見たのは、初めてでした。
カレー味の唐揚げが美味しくて、美味しいて言ってしまうと、なんか涙がこぼれ落ちそうになりかけそうで、いつも偉そうに言ってるのに泣きそうになってる事が彼女にばれたらカッコ悪いと思ってこらえて我慢してる顔がまずそうに見えたのか「からあげ美味しなかった?」て聞かれ、ほんまは美味しいのに照れくさくて「ぼちぼちやな」て言いました。
今考えると俺はほんまひねくれてました(笑)
でも桜って1年に1回しか咲かないけど、咲いたらこんな綺麗で人の心を和ます力があるんやと思い、もう何する気力もでなかった、俺を奮い立たせてくれました。
毎年この時期になって桜を見ると元気が出てきます。
諦めてはいけない、人生は死ぬまで終わりじゃないという事を桜が教えてくれたと思います。