たまにはAmazon中国輸入と関係ない私自身のプライベートで面白かった体験も書いてみたいと思います。
私は現在東京に住んで大方20年経ちますが、兵庫県神戸市のトアウエストと呼ばれるトアロードの西側で生まれ幼少期を過ごし加納町で育った俗に言う神戸っ子てやつです。
なので普段話している言葉はバリバリの神戸弁です。
通ってた小学校はトーアロードを山手に上がったとこにある現在は北野工房のまちという観光スポットに変わった北野小学校です。
講堂は私が通っていた時とほとんど変わっていません
エレベーターはなかったですが笑
去年48年ぶりに同級生との集いを講堂でやりました
トアウエストとは
東京に来て通算すると20年になります。
一度目の時は東京の貿易会社にヘッドハンティングされて3年ほど台東区の稲荷町で暮らしていました。
バブルがはじけてまもない1993年ごろです。
バブル崩壊とは
バブル崩壊(バブルほうかい)は、日本の不景気の通称で、バブル景気後の景気後退期または景気後退期の後半から、景気回復期(景気拡張期)に転じるまでの期間を指す。内閣府景気基準日付でのバブル崩壊期間(第1次平成不況や複合不況とも呼ばれる)は、1991年(平成3年)3月から1993年(平成5年)10月までの景気後退期を指す。
Wikipediaより引用
最初東京に来た頃は若かったこともありますが関西でのルールが世の中すべてと思いこんでました。
その上私は東京の人が上品なのを逆手にとって関西弁丸出しで結構どころでない無茶を繰り返していました。
今は恥ずかしくて相手の方に申し訳なくてそんなこと絶対にできませんが本当に嫌なタイプでした泣
そう反省しているようで20年も東京にいながらいまだに標準語はまともに話せません泣
東京に住むようになってしばらくすると動物園の珍獣を見るが如く関西弁で破天荒な私に興味津々寄ってきた何人かの女性と知り合い付き合うことになり私より先に東京にいた友人たちにデートで使えるような美味しいご飯屋さんのことをよく聞いてました。
友人たちは聞くたびに口をそろえて「関西弁でいちびったらぼったくられんで」といつも図に乗る私を諭すが如くニヤリとして言ってました。
「特に寿司屋はヤバいで」ともよく言ってました。
いちびったらの意味はよく聞かれるのですが調子に乗る、図に乗るということですかね
今考えてみると東京の回転寿司やすしざんまいでないお寿司屋さんなどで神戸や大阪のノリでバカバカ頼むとびっくりするほど高い値段になるのは当然です。
また今はもう違う世界に行ってしまった友人は私が何回も「どこの飯屋がええの」と聞くのでわざと教えてくれずに「誰と行くんや」と言うので「女の子や」と返すと「どこのや」と帰ってきて「横浜や」と返すと「何歳や」「いつのまにどこで知りおうたんや」ニタリとして漫才の掛け合いのような尋問にあったりしました笑
店を教えてほしければその連れていく子と3人で行こうやとかよくからかわれてました。
なぜか私の友人たちは人のことはまるで刑事さんの取り調べのごとく根掘り葉掘り知りたがるくせに自分のことは言わない奴が多いです笑
そしてようやく教えてもらった浅草のお寿司屋さんに付き合い始めて間もない女性と行くことになりました。
「バブルのころは1人5万円の超高級店だったらしいけどバブルはじけて経営者が変わって割と良心的なやり方変わったと思う」と何人かの友人が言ったのと東京で知り合った人も勧めてくれたので元超高級店に行くことにしました。
店構えは超高級店だったころの佇まいがそのままです。
息を大きく吸って勇気を出して高級そうな生地の暖簾をくぐり店に入ると真っ白で1枚板のカウンターが目に飛び込んできました。
豆絞りの目つきの鋭そうな何人かの板前さんがいらっしゃいませと威勢よく挨拶されます。
その威圧的な雰囲気で東京のお寿司屋さん初体験の私は少し緊張しました。
しかし彼女の前でビビった態度は見せることはできません。
心の中で「ほんまは今も超高級店のまま違うの」と思いました。
彼女が店の雰囲気を見て小声でここ高いんじゃないのと耳打ちしてきました。
びっくりさそうと「1人最低5万らいしいで」と返しました。
エッと言って彼女が「万一の場合私のカードあるよ」と言いました。
もしそうだとしても彼女に払わすわけには行きません
店を見回すと普通レジ付近にあるVISAやJCBカードのマークはどこにもありません
「カードなんてそんなのどこにも書いてないやん」と言いました。
これはなかなかやばいな。。。
その日は財布の中に5万円ほどもってきてました。
彼女に関西式で「お前なんぼ持ってるねん」と聞いたら2万円ていうので最悪クレジットカードも使えなかったら家まで現金を取りに戻ろうと思いました。
「最悪2人で10万はいかんやろ」そう思いました。
「値段にビビって食うたら折角のお寿司が美味しくないしどうせやったら腹いっぱい食おうぜ」と彼女に言いました。
そうしてるうちにカウンターの中から「なにかつまみにしますか?」板長さんらしき年配の方から声をかけられました。
少し早い時間に伺ったのでカウンターには私たちだけです。
カウンターのすみにある大きく四角い板の上に載った卵焼きが目に入りそれを切ってもらうことにしました。
すると焼きたてが上がってきてもとの冷めたやつでなく焼きたてをわざわざ切ってくれました。
焼きたての卵焼きはカステラのようだったと思います。
でも正直すこし緊張してたので多分美味しいことは美味しかったと思いますが味の記憶があんまりありません。
そうしてるうちに握りを頼みました。
彼女がハマチとお願いしたら「今は旬じゃないので今日はハマチはありません」と素っ気なく返されました。
神戸ならもう少し優しく返ってくると思うのですが標準語なので冷たく感じます。
そしたら今の旬は何と返したら「今日はカンパチのいいのがありますよ」
そしておすすめのカンパチを頼みました。
横を見ると彼女が口を押さえて泣いています。
ワサビが効いているようですが大げさやなあと思いました。
私はお箸の使い方が下手なのですが緊張して箸を使うと醤油のお皿にお寿司のご飯が崩れて苦戦していました。
するとそれを見ていた板長さんが
「お客さん寿司は口に入るとはらっとほぐれるようにやさしく握ってんですよ」
と言われ食べ方がダメ出しを食らい焦りました。
醤油はごはん側につけるのでなくネタ側にちょびっとつけるものなんですね
同じものを頼んでいたので今度は箸でなくいつものように手で口に放り込むと鬼のように強烈なワサビ爆弾でした。
「なんじゃこれ」
「嘘やろ」
今まで経験したことのない脳天と鼻を突きさすような刺激のワサビです。
「関西弁野郎は修行してから来い」みたいな洗礼だと思いました。
今なら怪しげな標準語なら話せるので関西弁はごまかせますがね笑
ワサビ抜きとは言えなかったので何個か食べましたがすべてワサビ爆弾入りです。
今ならどんな高級店でもこれどう思いますかと言いますがその頃は言えなかったですね
それでもせっかく彼女と来てるのに連れてきて悪いと思い意を決してワサビは少なめにお願いしますと頼みました。
板長さんは怪訝そうな表情でしたが少なめでこれかいなと言うぐらいの破壊力でワサビはガツーンと効いてました。
やっぱり友人の言った通りやなと思いました。
ワサビ少な目を頼んで耐えれるぎりぎりだったのでそのあと握りを何個か注文しビールと日本酒を2合ほど頼んでお勘定をお願いしました。
精神的プレッシャーとワサビ爆弾のせいなのかいつもより食べる量に勢いがありませんでした。
そしたら聞いたことのない言葉で仲居さんと板長さんが会話しています。
多分代金を符丁でやり取りしてるねんなと思いました。
お寿司屋さんの符丁でガリやアガリなどはわかりますが数字の符丁は初めて聞きました。
ゲタとかは聞き取れましたがさっぱりわかりません。
腹はくくってましたが一体いくらなんやろとドキドキしました。
彼女も不安げに私を見つめてます。
「寿司屋の符丁はお客さんに出す魚の部位によって値段を変えていた」
(例えば常連さんと一見さん)
「当然、お客様同士の値段に差があるわけで、お会計の際にカウンターの握り手から会計する店員にお客さんに分からないように符牒で数字を言ってお会計を済ませていた」らしいです。
私:「いくらですか?」
仲居さん:「9800円です」
私:「エッ!!」
仲居さん:「9800円いただきます。」
心の中で「嘘やろえらい思たより安いやん」「ぼったくられへんかったやん」と思いほっと胸をなでおろし横を見ると彼女もホッとしたのか少し顔が緩んでニコっとしました。
板長さんと目が合い優しい笑顔で「有難うございました!!今日はGWでネタが少なくて済みません」と挨拶されたので「いえいえお世話になりました。美味しかったです。ごちそうさまでした。また来ます。」と返しました。
でもワサビ爆弾は気になり東京はめんどくさい場所やなと思いましたがワサビ爆弾にはオチがありました笑